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防災

災害・緊急時に備える家族の連絡手段とデジタル防災

公開:2026年6月26日更新:2026年6月26日読了:約7分
災害時に家族が連絡を取り合う方法を確認しているイメージイラスト
「いざ」というときの連絡手段は、落ち着いている今のうちに家族で決めておきましょう。

大きな地震や台風、豪雨——災害は突然やってきます。家族がバラバラの場所にいたら「無事を確かめたい」「どこで合流すれば?」と不安になるものです。ところが、いざという場面では電話がつながりにくくなることが少なくありません。だからこそ、落ち着いている今のうちに、家族の連絡手段と集合の段取りを「決めて、共有して、子どもにも説明しておく」ことが大切です。この記事では、家庭でできるデジタル防災の備えをやさしく整理します。

災害時に連絡がつながりにくくなる理由

「電話さえあれば」と思いがちですが、大きな災害の直後は、その電話がいちばんつながりにくくなります。理由を知ると、別の手段を備える意味が見えてきます。

1. 通信が一気に集中する

災害が起きると、多くの人が同時に安否確認の電話をかけ、回線が混み合ってつながりにくくなります(輻輳)。命に関わる通話を守るため、通信会社が一般の通話を制限することもあります。

2. 設備の被害や停電

基地局が壊れたり、停電で機器が動かなくなったりすると、その地域で電話やインターネットが使えなくなることがあります。復旧には時間がかかる場合もあります。

3. 音声通話よりデータ通信が残りやすい

音声通話が混み合うときでも、メッセージアプリやメールなどのデータ通信は比較的つながりやすいことがあります。複数の手段を持っておきましょう。

ポイント 連絡手段は「ひとつに頼らない」のが基本です。電話・メッセージアプリ・災害用伝言サービスなど、つながらなかったときの次の一手を家族で決めておきましょう。

家族であらかじめ決めておく連絡手段

いざというときに迷わないために、家族で「決めごと」を共有しておきます。紙に書いて見える場所に貼っておくくらいがちょうどよいです。

集合場所を2か所決める

「家の近く」と「離れた場所(学校・公園・親戚宅など)」の2段階で集合場所を決めておくと、家に戻れないときの行き先がはっきりします。

連絡の優先順位を決める

「まずグループメッセージに無事を書く」「つながらなければ災害用伝言板」「遠くの親戚を中継役にする」など、試す順番を決めておくと慌てずにすみます。遠方の親戚は被災地より連絡が取りやすいことがあります。

決めておくこと具体例
集合場所近くの集合場所/離れた集合場所の2か所
連絡の優先順位①メッセージ ②災害用伝言板 ③遠方の親戚に中継
中継役の連絡先遠くに住む祖父母・親戚など
覚えておく番号家族の電話番号・171
子どもの行動下校中なら学校へ戻る/近くの大人に頼る

スマホに頼りきりにせず、家族の電話番号は紙にも書いて持たせておくと、子どもがスマホを持っていない・充電が切れたときにも役立ちます。

災害用伝言板・171・web171の使い方

電話がつながりにくいときのために、安否を「預けて」「受け取る」しくみが用意されています。代表的なものを概念として知っておきましょう。

災害用伝言ダイヤル「171」

「171」に電話をかけ、音声ガイダンスに従って自宅などの電話番号をキーにメッセージを録音・再生できます。番号さえ覚えておけば使えます。

web171(災害用伝言板)

インターネット経由で、電話番号をキーに安否を文字で登録・確認できるしくみです。音声がつながりにくくても、データ通信が生きていれば利用できることがあります。

  • 「キーにする電話番号(自宅など)」を家族で1つに統一しておく
  • 毎月1日・15日などの体験利用日に、家族で一度試しておく
  • 使い方を子どもにも説明し、紙のメモにも残しておく

これらのサービスは利用方法が更新されることがあります。実際に使う前に、提供元の公式案内で最新の内容を確認しておきましょう。

スマホの充電・バッテリー・情報収集の備え

連絡手段を決めても、スマホの電源が切れては使えません。停電が長引くことも想定し、備えをそろえましょう。

  • モバイルバッテリーを用意し、ふだんから満充電にしておく(定期的に充電を確認)。
  • 充電ケーブルは家族の機種に合うものをまとめて防災袋へ。
  • 停電に備えて、乾電池式・手回し充電・ソーラーなどの手段も検討する。
  • 省電力モードや画面の明るさ調整で、いざというとき電池を長持ちさせる。
  • 情報収集は自治体の公式発信など信頼できる情報源を中心にする。
  • ラジオなど、通信が途絶えても使える情報手段もあると安心。
情報との付き合い方 災害時はSNSなどで不確かな情報が一気に広がります。「公式の情報か」を確かめてから判断し、出どころのわからない情報は家族にも転送しない——という姿勢を共有しておきましょう。

子どもにわかりやすく説明する

備えは大人だけが知っていても意味が半減します。子どもが自分で動けるよう、年齢に合わせてやさしく伝えましょう。

  • 「地震がきたら、まず身を守る。落ち着いたら○○に集まる」と行動をシンプルに。
  • 集合場所と家族の電話番号を書いた紙(連絡カード)を持ち物に入れておく。
  • 「つながらなくても、必ずあとで会えるから大丈夫」と安心も一緒に伝える。
  • 困ったときに頼れる大人(先生・近所の人)がいることを話しておく。

怖がらせるのではなく、「こうすれば大丈夫」という見通しを一緒に持つことが、子どもの安心につながります。年に一度は家族で確認し、見直しましょう。

まとめ

災害時は、いちばん使いたい電話がいちばんつながりにくくなります。だからこそ、集合場所と連絡の優先順位を決め、災害用伝言板・171・web171を知り、スマホの充電と情報収集を備えておく。そしてそれを子どもにもわかる形で共有しておく。落ち着いている今だからできる準備が、いざというときに家族を守ります。

なお、各サービスの内容や利用方法は変更されることがあります。実際に備える際は、必ず自治体や提供元の公式の最新情報もご確認ください。

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参考にした主な公的情報・相談先:
  • 総務省「災害用伝言サービス」関連情報
  • 内閣府 防災情報のページ
  • お住まいの自治体の防災・避難に関する公式情報
※制度・サービス内容は変わることがあります。最新情報は各機関の公式サイトでご確認ください。